'12 蝶ヶ岳  ('12/11/3)         使用カメラ:K-5(Pentax)

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 5:40三俣〜10:00蝶ヶ岳 10:00〜13:20(蝶ヶ岳〜蝶槍散策) 13:20蝶ヶ岳〜16:00三俣

この週末は、雪化粧の山を見たいと思い、八ヶ岳行きを考えていました。ところが前日になって地図が無いことに気が付きました。(うちにはプリンターもありません。) 「山と高原の地図」を探しに4件ほど本屋を回りましたが、なぜかどこも「八ヶ岳(No.32)」がありません(涙)。
・・・という理由で急遽北アルプス行きになりました。寒いからテン泊は避けて、日帰りで登れる山ということで蝶ヶ岳へ。

前夜、三股の駐車場で仮眠して5:40頃にスタート。歩き始めてすぐに雪が現れ始めます。蝶ヶ岳新道はなかなか視界が開けず、時折常念が見えるものの眺望に乏しい道です。雪は多いところで20cm程度だったと思います。踏まれた雪に時々足が取られるのでアイゼンを着けようか迷いましたが、どうせ稜線には積もってないだろうと我慢してそのまま登りました。朝の光の状態の良いうちに稜線に出たいと焦りますが、なかなかペースが上がりません。結局10:00頃に稜線に到着です。

稜線に立った時の眺めは劇的です。ここまでの鬱憤を晴らすかのような絶景です。槍・穂は真白く冠雪し、雲を突き破って目前に屹立しています。秋の空は何処までも澄み、冴え冴えとした山肌がまばゆく光っています。あわよくば常念周回も考えていましたが、先を急ぐのがバカバカしくなってしまいました。もう、後はこの景色を心行くまで堪能したくて稜線をのんびり時間をかけて散策しました。さすがに空気は冷たいですが、陽射しが暖かく、動いているときは薄手のフリース、停滞しているときには上に雨具を羽織る程度で十分な陽気でした。蝶槍の手前では雷鳥にも遭遇しました。もうすっかり冬毛の美しい姿に変わっています。しばらくモデルになってもらった後、蝶槍からの景色も堪能して蝶ヶ岳へと戻りました。午後の日差しで陰影を深く刻んだ山肌の美しいこと。

ぼちぼち帰らねばなりません。蝶ヶ岳の脇で幕営している人たちを見て、激しく嫉妬に駆られました。なんでテントを持ってこなかったんだろう・・。夕日を背景に佇む穂高、月光に照らされる雪山、星降る峰、モルゲンロートの朝。思いは膨らみ、いっぱい忘れ物をした気分です。立ち去り難い気持ちのまま、アイゼンを付け、三股へと下りました。


 

     
       
       
       

 

 

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